DENTAL

歯科治療について

定期的なお口のメンテナンスがペットの健康を守ります

動物も、人間と同じように虫歯や歯周病にかかります。動物の歯が汚くなったり、口が臭かったり、歯みがきを嫌がるようになったりした場合には、歯科治療を受けましょう。歯の病気も早期発見、早期治療が非常に大切です。また、正しい歯磨きのアドバイスなども行いますので、お気軽にご相談ください。

治療事例紹介

乳歯遺残

歯の交換期を過ぎても乳歯が残ってしまう状態です。小型犬に多くみられます。乳歯の脱落は生後約3ヶ月半齢から始まり、約半年齢で終了します。乳歯遺存は乳歯と永久歯の間に歯垢が溜まり、歯石や歯周病の原因となるため注意が必要です。

歯周病

  • 軽度

    歯石の付着、歯肉の炎症が認められた場合は、これ以上歯周病を進行させないために、スケーリングすることをおすすめしております。歯石が付着していると、一般的なデンタルケアでは対処できないことが多いからです。歯石がきれいに除去できましたら、今後の歯周病の予防のため、適切なデンタルケアをしていきましょう。

  • 重度

    重度の歯石の付着と歯肉の後退が確認できても、歯根部の状態が確認できない場合はスケーリングで歯石を除去し、レントゲン検査で歯根部の状態を確認します。通常、歯周組織の約3分の2以上が破壊されている場合に抜歯が適応となります。

犬の施術風景

  • 施術前

  • 施術後

  • ポリッシング

  • 処置風景

猫の施術風景

  • 施術前

  • 施術後

重度歯周病の治療風景

  • 重度歯周病

  • 犬歯抜歯①

  • 犬歯抜歯②

  • 犬歯抜歯 フラップ処置

歯科治療の流れ

当院では、安全のため全身麻酔で歯科処置を行っております。
無麻酔での処置はペットが暴れてしまったり、歯石をしっかり除去できなかったりと、
十分な施術を行うことができません。

  1. Step01術前検査

    当日または術前1週間以内に下記の検査を行います。

    • 血液検査(必ず行います)
    • レントゲン検査、超音波検査など(必要に応じて)

    高齢の場合は基礎疾患を持っている可能性があるため、麻酔に対するリスクを考慮し、より正確な全身状態の把握が必要になります。

  2. Step02点滴

    場合により施術数時間前より点滴を開始します。麻酔は点滴から注入していきます。

  3. Step03施術

    1. 予防的処置、歯垢、歯石除去(スケーリング)
      超音波スケーラーで歯石の除去を歯周ポケットまで十分に行います。歯石が取れたら、ポリッシングを行い歯の表面を滑らかに整え、今後の歯垢の付着を軽減します。
    2. 抜歯
      歯根部の骨吸収の程度によって、抜歯するかどうかを判断し、必要に応じて抜歯します。
  4. Step04お迎え

    午後の診療時間内に、病院にお越しください。その時点で結果が出ているものに関しましては、お迎えに来ていただいた際にご説明させて頂きます。

  5. Step05術後・デンタルケア

    スケーリングや抜歯をしたからといって安心してはいけません。歯石が取れても同じ生活をしていればまた歯石が付着してしまいます。その子の状況に合わせて、今後の歯の予防についてスタッフからご説明致します。

治療後のデンタルケアについて

自宅で出来るオーラルケア
「歯磨き」の重要性

3歳以上の犬の8割が歯周病予備軍といわれ、お口の健康だけでなく全身の健康への影響も懸念されます。歯周病を防ぐには、歯垢が歯石になる前に取り除くことが重要です。そのため、私たちが毎日歯みがきするように、愛犬にも自宅でのオーラルケアが大切です。それをしてあげられるのは、いつもそばにいる飼い主様だけです。

歯磨きの前に

ペットに口を触られる事に慣れてもらいましょう。

  1. Step01

    好物を見せる

    犬の好物を犬の口元に差し出します。

  2. Step02

    マズルを触る

    犬が好物に集中している間に、犬のマズルを反対の手のひらで包むようにします。

  3. Step03

    唇をめくる

    慣れてきたら、マズルを持った手の指で唇をめくる練習をします。

  4. Step04

    繰り返す

    最初は、犬がほんの一瞬でもおとなしく唇を触らせてくれたら誉めて好物を与え、これを繰り返します。

  5. Step05

    大きく唇をめくる

    Step3とStep4を繰り返してほんの少し唇をめくることに慣れたら、より大きく長い間唇をめくる練習をします。犬の好物を手に握り、反対の手でマズルを持って唇をめくります。

  6. Step06

    繰り返し練習する

    Step5に慣れてきたら、全ての歯(奥歯)を見ることが出来るように練習します。Step5と同じように、犬の好物とマズルをそれぞれの手で持ち、臼歯(奥歯)が見えるように犬の口角を引き上げます。

歯磨きの流れ

磨きやすい歯から、短時間の歯ブラシで慣らしていきましょう。

  1. Step01

    歯磨きの準備

    犬の好物と犬専用ペーストつき歯ブラシを持って、歯磨きの準備をします。

  2. Step02

    軽く唇をめくる

    優しくマズルを持って軽く唇をめくります。

  3. Step03

    歯ブラシを一瞬あてる

    最初は歯ブラシを一瞬あてて、すぐにご褒美をあげます。少しずつ時間を延ばしてブラッシング出来るように練習します。

  4. Step04

    ご褒美をあげる

    1ヵ所みがくごとに、ご褒美をあげましょう。

  5. Step05

    奥まで磨く

    慣れてきたら、奥の方まですべての歯をみがけるようにしましょう。特に歯垢・歯石の付きやすい部分は丁寧にみがきましょう。

メンテナンス用の製品について

  • 犬・猫の口内を清潔・健康に保つためにも、メンテナンス用の製品は必要不可欠です。当院では、飼い主様におススメの歯ブラシ、サプリメントなどを取り揃えています。院内での購入も可能なので、気になる方は是非お気軽にご相談ください。
  • 取り扱い商品例

    • デンタルブラシ(Virbac)
    • 歯磨きペースト(Virbac)
    • デンタルシート(Virbac)
    • デンタルバイオ
    • プロデン デンタルケアなど
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